遺言書の書き方と有効な遺言書を作成するには

みなさま、こんにちは!

前回、遺言書の種類をご紹介しました。遺言書を作成する場合には、遺言書の形式によってそれぞれにメリット・デメリットがありますので、よく検討しなければなりません。

遺言書の必要性をご説明していますが、「遺言書ってどうやって書くの?」と思われた方もいらっしゃると思います。

書き方によっては、遺言書が無効になるケースもあるのです。

「遺言書なんてそんなものはいらない!」と思う方でも、遺言書の種類・書き方について知識を深め、家族間での話し合いに役立ててください。

今回は、「遺言書の書き方と有効な遺言書を作成するには」をご紹介します。

遺言書とは

遺言書とは、自分の死後に、誰にどの程度の財産を相続させるか、ということを明確に記した文書のことです。

遺書と遺言書の違い

「遺書」「遺言書」は同じようで、実は違いがあります。

遺書は、自分の死後、家族に読んでもらうために、自分の「想い」を書いた手紙です。遺書の内容は、残された人にどうしても伝えたいような、さまざまな内容で、お別れの言葉を記した内容が多いと思います。

遺言は遺言書は、民法に定められた方式に従って作成するものです。遺書とは違って、くなった後のことを考えて、遺産の分与方法等を記した法的効力を有する法律文書です。

遺言の内容として多いのは、遺産の分け方についてです。

遺言書の種類

遺言書の種類は、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類あります。

一般的に作成するのは、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」が多いです。

遺言書の種類について、こちらの記事で詳しく説明しています(^^)

【関連記事】「遺言書の種類と自筆証書遺言・公正証書遺言のメリット・デメリットとは」

遺言書の書き方

標準的でシンプルな遺言書の書き方・文例をご紹介します。

遺言書の書き方のポイントは5つ

遺言書が無効になるパターンとは

なお、遺言書が無効になるパターンには以下のようなケースが多くなっています。

  • 自筆証書遺言のタイトルなどの一部が、パソコンで作成されている。
  • 作成当時、認知症を患っており、判断能力や遺言書作成能力が失われていた。
  • 文章を塗りつぶしている、修正液の使用など、間違った方法で訂正されている。
  • 家族が遺言書を勝手に書き換えや修正を行った。
  • 家族が遺言書の全文を偽造した。

トラブルを未然に防ぐ遺言書の作成が必要

遺言書を作成していても、無効になる可能性や家族間の争いになるケースもあります。トラブルを未然に防ぐには、遺言書の作成の段階から、トラブルを防ぐ遺言書の作成が必要です。

遺留分を侵害しないようにする

遺言書を作成するときには、できるだけ遺留分を侵害しないように配慮しましょう。

公正証書遺言を作成する

自筆証書遺言を作成すると、無効になりやすいです。できるだけ公正証書遺言を作成しましょう。

税理士や弁護士などに相談する

遺言書を作成すると、不備が発生しやすくなります。税理士や弁護士などの専門家に相談をすれば、遺言書の無効などのリスクを回避することができます。

遺言書を作成するなら公正証書遺言がおすすめ

自筆証書遺言は作成にかかる手間が少なく、費用もかからないというメリットがありますが、所定の要件を満たしていないと無効となる恐れがあります。

ご自身の思いをきちんとご家族へ残しておくために、内容の不備により無効となる恐れがない公正証書遺言の作成がおすすめです。

ご自身の思いをきちんとご家族へ残せるように、遺言書の作成をアドバイス・サポートを専門家に依頼を検討しましょう。

遺言書作成を税理士に依頼をするメリット

相続税申告なども必要になる場合は、相続に強い税理士に依頼をしましょう。

遺言書作成を税理士に依頼をするメリットをご紹介します。

確実な遺言書を作成できる

確実性の高い公正証書遺言の作成をすることができます。

遺言書作成を税理士に依頼をすると、遺言を確実に執行できる遺言書を作ることができます。

内容のチェックを行ったり、「どんなことを書けばいいのかわからない」という人の場合でも、その時の状況に応じた文例を作ってくれるなどのサポートもあります。

相続税額を削減できる

相続税の試算を行い、節税も考慮した遺言作成をサポートをしてもらえます。

納税額は抑えられるものなら抑えたいという方が多いと思いますが、相続専門の税理士に依頼をすると、相続で発生する 税額の額を安くすることができます。

相続税の申告を普段から業務として行っている相続専門の税理士は、知識や経験が豊富です。そのため、遺言書の作成時点から節税なども考慮することができます。

トラブルを回避できる

いざ相続となると「少しでも多くもらいたい」という気持ちが働き、トラブルになるケースが多いです。

わずかな財産であっても、争いになる可能性は高くなってしまうものです。

さらに、第三者が入ってくることにより、話が一向にまとまらないなどのケースも多くあります。

遺言書を作成することで、自分の意思を整理し、明確に伝えることができ、相続人同士のトラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ

家族間でのトラブルや争いの多くは遺言書がないケースです。後に残す家族の絆を壊さないためにも、事前に対策を取るようにしましょう。

遺言書は一度作成したら修正できないということはないので、何度でも納得のいくまで書き直すことができます。難しいと思わず、気軽な気持ちで作成されてみてはいかがでしょうか?