【完全ガイド】個人事業主が廃業したら確定申告は必要?提出書類・期限・メリットをわかりやすく解説

個人事業主 廃業 確定申告 2025

「個人事業をやめたから、もう確定申告は関係ない」と思っていませんか?
実は、廃業した年にも確定申告は必要です。

この記事では、個人事業主が廃業した際の確定申告の義務や必要書類、赤字でも申告するメリットを、初心者にもわかりやすく解説します。
あわせて、廃業時の確定申告のポイントを整理した解説も参考になるはずです。

  1. 個人事業主が廃業したら確定申告は必要?
    1. 廃業=確定申告が不要ではない
    2. 所得が基礎控除(48万円)を超える場合は申告が必要
    3. 赤字でも申告した方が有利なケースも
  2. 廃業年の確定申告の基本ルール
    1. 廃業した年の1月1日~廃業日までの所得を申告対象とする
    2. 申告期限は翌年3月15日まで(通常の確定申告と同じ)
    3. 青色申告・白色申告どちらでも提出義務あり
  3. 廃業時に提出すべき主な書類一覧
  4. 廃業後の費用も経費になるって本当?
    1. 廃業手続き・在庫処分・廃棄費用も経費計上可能
    2. 廃業に伴う会計ソフト・専門家報酬も対象
    3. 経費にできる/できない費用の判断ポイント
  5. 赤字で廃業した場合の確定申告メリット
    1. 源泉徴収されていた税金の還付を受けられる可能性
    2. 国民健康保険料・国民年金保険料の軽減につながる
    3. 青色申告の「繰越損失」を活用できる場合も
  6. 法人成り(法人化)する場合の確定申告の扱い
    1. 個人事業主としては「廃業」、法人設立後は別事業扱い
    2. 廃業届と法人設立届を同時に提出する流れ
    3. 会計処理・税務処理で注意すべきポイント
  7. 確定申告をスムーズに行うための準備ポイント
    1. 売上・経費・領収書の整理を早めに
    2. 弥生など会計ソフトを活用すると効率的
    3. 税理士・税務署への相談も早めに行う
  8. まとめ:廃業しても確定申告を忘れずに!

個人事業主が廃業したら確定申告は必要?

廃業=確定申告が不要ではない

事業をやめた場合でも、その年の1月1日から廃業日までに得た所得が基礎控除(48万円)を超える場合は、確定申告が必要です。
たとえ事業期間が数ヶ月でも、所得があれば申告義務は発生します。

所得が基礎控除(48万円)を超える場合は申告が必要

基礎控除とは、所得税の課税対象から自動的に差し引かれる48万円の控除です。
たとえば、事業所得が60万円なら、
60万円−48万円=12万円の課税所得が発生し、確定申告を行う必要があります。

赤字でも申告した方が有利なケースも

廃業した年が赤字でも、確定申告をすることで以下のような税制上のメリットを受けられることがあります。

  • 源泉徴収された税金の還付(戻ってくる可能性あり)
  • 青色申告の繰越損失の適用
  • 国民健康保険料・年金保険料の軽減

つまり、赤字でも「損を取り戻すチャンス」があるのです。

廃業年の確定申告の基本ルール

廃業した年の1月1日~廃業日までの所得を申告対象とする

廃業年の確定申告では、廃業日までに発生した所得(売上−経費)を対象に申告します。
たとえば、6月30日に廃業した場合は、1月1日〜6月30日までの所得を申告します。

申告期限は翌年3月15日まで(通常の確定申告と同じ)

廃業した年の確定申告は、翌年の3月15日までが期限です。
(例)2025年7月に廃業 → 2026年3月15日までに確定申告

提出が遅れると延滞税や加算税が発生するため、早めの準備が重要です。

青色申告・白色申告どちらでも提出義務あり

青色申告者・白色申告者に関わらず、廃業年の確定申告は必要です。
青色申告をしていた場合は、「青色申告取りやめ届出書」を忘れずに提出しましょう(提出の考え方は青色申告から廃業する際の書類整理ガイドが参考になります)。

廃業時に提出すべき主な書類一覧

廃業時には、税務署・自治体などに複数の書類を提出する必要があります。

書類名 提出先 提出期限 内容
個人事業の開業・廃業等届出書 税務署 廃業から1ヶ月以内 廃業日・事業内容を報告
青色申告の取りやめ届出書 税務署 廃業から1ヶ月以内 青色申告を終了する届出
消費税の事業廃止届出書 税務署 廃業後速やかに 課税事業者のみ必要
給与支払事務所等の廃止届出書 税務署 廃業から1ヶ月以内 従業員を雇っていた場合提出
事業廃止届(都道府県税事務所) 地方自治体 廃業後速やかに 事業税・県民税関連

届出の流れやe-Taxを含む提出方法は、個人事業主の廃業届手続きと書類ガイドで手順を確認するとスムーズです。これらを提出しないと、税務署からの問い合わせや課税トラブルが起こる可能性があります。

廃業後の費用も経費になるって本当?

廃業手続き・在庫処分・廃棄費用も経費計上可能

廃業にかかった以下のような費用は、廃業時の経費として計上できます。

  • 廃棄物・在庫処分費用
  • 廃業時の設備撤去費・清掃費
  • 廃業届提出のための交通費・通信費

廃業に伴う会計ソフト・専門家報酬も対象

税理士への報酬や会計ソフトの使用料なども、
廃業に関連する支出であれば経費計上が可能です。

たとえば「確定申告のサポート費用」「会計データの整理費」も対象となります。

経費にできる/できない費用の判断ポイント

  • 事業活動に直接関係があるか
  • 廃業後の私的支出ではないか

この2点を基準に判断しましょう。
私的な引越し費用や生活費などは経費になりません。

赤字で廃業した場合の確定申告メリット

源泉徴収されていた税金の還付を受けられる可能性

廃業前に外注先から支払われた報酬などに源泉所得税が差し引かれている場合、
確定申告で所得が赤字なら払いすぎた税金が還付される可能性があります。

国民健康保険料・国民年金保険料の軽減につながる

廃業によって所得が減ると、翌年の国民健康保険料・年金保険料が軽減されます。
確定申告書を基に所得を証明できるため、保険料減額の申請に活用できます。

青色申告の「繰越損失」を活用できる場合も

青色申告を行っていた場合、最大3年間の損失繰越が認められます。
廃業前年度までの赤字を、他の所得(給与・退職金など)と相殺することも可能です。

法人成り(法人化)する場合の確定申告の扱い

個人事業主としては「廃業」、法人設立後は別事業扱い

法人化(法人成り)する場合、税務上は「個人事業の廃業」と「法人の開業」は別の手続きになります。
個人事業としての確定申告は廃業までを対象とし、法人は別途決算・法人税申告を行います。

廃業届と法人設立届を同時に提出する流れ

法人成りの際は、次の流れで手続きを行います。

  1. 税務署へ個人事業の廃業届を提出
  2. 同時に法人設立届出書を提出
  3. 社会保険・雇用保険なども法人として再登録

個人と法人で税金の種類や計算方法が異なるため、税理士に相談するのがおすすめです。

会計処理・税務処理で注意すべきポイント

  • 個人事業で使用していた資産(設備・車両など)は、法人へ資産移転の手続きが必要
  • 廃業時点の売掛金・未払費用は、個人事業分として確定申告に反映

確定申告をスムーズに行うための準備ポイント

売上・経費・領収書の整理を早めに

廃業時は経理処理が煩雑になりがちです。
売上帳・仕入帳・経費領収書などを廃業日までに整理しておくことで、申告作業がスムーズになります。

弥生など会計ソフトを活用すると効率的

会計ソフトを使えば、廃業時の期間集計や損益計算が簡単に行えます。
クラウド型ソフトを利用すれば、データの保存や税理士との共有も便利です。
実務の流れは、廃業時の確定申告と手続きの整理でチェックできます。

税理士・税務署への相談も早めに行う

税務署では無料相談会や電話窓口を設けています。
また、税理士に依頼すれば申告・書類作成・届出提出を一括サポートしてもらえます。

まとめ:廃業しても確定申告を忘れずに!

個人事業主が廃業しても、廃業年の所得や経費を確定申告する義務は残ります。

  • 所得がある場合は申告が必要
  • 赤字でも還付や保険料軽減などのメリットあり
  • 廃業届・青色申告取りやめ届などの書類を忘れず提出

廃業は事業の終わりではなく、次のステップへの準備期間です。
正しい手続きと確定申告を行い、安心して新しいスタートを切りましょう。

なお、廃業届や関連書類の提出タイミング・方法は、廃業届の手続きと書類ガイドで手順を確認しておくと安心です。

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