事業を始めるとき、最初に避けて通れないのが「初期投資」。
店舗の開業やシステム導入、機器購入など、ビジネスの土台づくりのために必要な支出です。
この記事では、「初期投資とは何か?」から、「経費との違い」「資金調達の方法」「節約のコツ」までを、初心者でもわかりやすく解説します。
初期投資とは?基本の意味をやさしく解説
初期投資とは、事業を始めるために最初に必要となる支出のことです。
主に次のような目的で行われます。
店舗・オフィス・設備の整備
システムやITツールの導入
人材採用や広告宣伝
つまり、将来の利益を生むための「長期的な投資」が初期投資です。
経費との違い
比較項目 初期投資 経費
性質 将来の利益を生む支出 日常運営のための支出
会計処理 固定資産として計上 → 減価償却 当期の費用として処理
例 店舗設備・機械・システム 光熱費・通信費・広告費
✅ ポイント:初期投資は「資産」、経費は「費用」。
将来にわたって効果がある支出かどうかで判断します。
あわせて、初期投資と初期費用の言葉の違いも整理しておくと理解が進みます(参考:初期投資と初期費用の違いをわかりやすく解説)。
初期投資が必要な主な場面と目的
シーン 主な目的
① 起業・開業時 店舗・オフィス・設備投資(内装・備品など)
② 新規事業立ち上げ 新サービス・製品開発・広告費
③ 生産性向上・効率化 IT導入・DX対応・自動化機器導入
つまり、初期投資は「事業の立ち上げ」だけでなく、
既存ビジネスを強化・効率化するための投資でもあります。
初期投資の具体例【業種別】
業種 初期投資の例
飲食業 店舗改装、厨房機器、什器、内装費
小売業 仕入れ費、POSレジ、店舗賃料
IT・サービス業 パソコン、ソフトウェア、開発費、広告費
製造業 機械設備、倉庫、検査装置
個人事業主 ホームページ制作費、会計ソフト、登記費用
小規模事業では「開業費」や「HP制作費」も初期投資の一部として扱われます。
初期投資の資金をどう準備する?
初期投資は多くの場合、自己資金+外部資金でまかないます。
主な調達方法
日本政策金融公庫の創業融資
信用保証協会付き融資(地方信用金庫・地銀など)
補助金・助成金制度(IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金)
💡 投資額の目安
「半年〜1年分の運転資金+初期設備費」を確保しておくのが理想です。
起業初期にかかる費用の内訳や資金調達の考え方は、起業向けの解説も参考になります(起業に必要な費用と資金調達の基本)。
初期投資を抑えるコツと節約ポイント
リース・レンタルを活用
→ 高額な機器は購入せず、初期費用を分散。
中古・居抜き物件を利用
→ 内装費・設備費を大幅に削減できる。
装飾よりも機能重視でスタート
→ 開業初期は“必要最低限”の投資で十分。
広告費はSNS・無料ツールで代用
→ Instagram、Googleビジネスプロフィールなどで集客可能。
キャッシュフローを優先
→ “利益”よりも“現金の流れ”を重視して投資計画を立てる。
初期投資を会計処理する際のポイント
固定資産として計上 → 減価償却
初期投資の多くは固定資産として計上し、
耐用年数に応じて減価償却(分割して費用計上)します。
例:
機械装置:10年
建物:20年〜50年
パソコン:4年
ソフトウェア:5年
その他の会計処理ポイント
消耗品や少額資産(10万円未満)は即時経費化OK
開業費・創立費は繰延資産として分割償却できる
決算書上では「資産」扱いでも、実際の資金繰りは支出済みなので注意
減価償却の基礎と設備投資時の実務は、専門家の解説が役立ちます(減価償却の仕組みと設備投資の考え方)。
初期投資の失敗例と注意点
失敗例 リスク
過剰な設備投資 資金繰り悪化・固定費増加
売上見込みが甘い 回収できずに赤字
固定費の増加 損益分岐点が上昇・経営が圧迫
回収期間の未設定 判断基準が曖昧になり改善できない
✅ 教訓:投資前に「回収期間」を明確に設定しておくことが重要。
初期投資の効果を測る指標(投資回収分析)
ROI(投資利益率)
ROI = 利益 ÷ 投資額 × 100
→ 投資額に対してどれだけ利益を生んだかを測る指標。
回収期間法
「何年で初期投資を回収できるか」を計算する方法。
例:500万円の投資で年100万円の利益 → 回収期間5年。
キャッシュフローシミュレーション
将来の現金収支をシミュレーションして、
資金ショートを防ぐための重要ツール。
まとめ:初期投資は“利益を生む基盤づくり”。慎重かつ戦略的に行おう
初期投資は将来の利益を生むための基礎
経費との違いを理解して、正しく会計処理する
補助金・融資を活用し、無理のない資金計画を立てる
投資後もROIや回収期間を定期的にチェック
「最小コストで最大効果」を意識した初期投資が、
事業成功への第一歩です。

