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【税務・会計の基礎】固定資産圧縮損とは?特別損失との違いと会計処理をわかりやすく解説

固定資産圧縮損 特別損失
補助金や保険金で設備を導入したときに登場するのが「固定資産圧縮損(こていしさんあっしゅくそん)」。
会計上・税務上の特例処理であり、「特別損失」として扱われます。
この記事では、固定資産圧縮損の仕組み・会計処理・税務の注意点をわかりやすく解説します。

固定資産圧縮損とは?

固定資産圧縮損とは、補助金や保険金で取得した固定資産の帳簿価額を減額する損失処理のことです。
「圧縮記帳」とも呼ばれ、法人税法第42条に定められた特例処理です。

詳しい法的根拠や圧縮記帳の概要は、OBC360°「圧縮記帳とは?補助金で取得した固定資産の圧縮損処理と会計対応を解説」でも確認できます。

なぜ圧縮するのか?

補助金や保険金を受け取ったまま資産を取得すると、補助金分が収益となり課税されます。
このままだと実際には利益が増えていないのに税金がかかってしまうため、
同額を「圧縮損」として損失計上することで課税を繰り延べるのが目的です。

このように、圧縮損は「節税」ではなく「課税繰延」のための仕組みです。適用の可否や具体的な流れは、
マネーフォワード「補助金を受けたらチェック!圧縮記帳の適用条件・会計処理」
にも分かりやすく整理されています。

圧縮損を計上する目的と効果

  • 補助金を収益計上すると税負担が発生する
  • 圧縮損を同額計上すれば利益が相殺され、課税が繰り延べられる
  • 結果的にキャッシュフローが改善し、資金繰りが楽になる

圧縮損はあくまで「課税の繰延」であり、最終的な税負担が消えるわけではありません。
将来的には減価償却額が減ることで、税効果は相殺されます。

固定資産圧縮損が発生する代表的なケース

ケース 内容
補助金で設備投資した場合 例:省エネ補助金を受けて新機械を購入
火災や災害で保険金を受けた場合 受け取った保険金で資産を再取得
交付金・補償金を受けた場合 国や自治体の補償で土地・建物を取得
公共事業補償 公共事業による移転補償金で新資産取得

固定資産圧縮損の会計処理(仕訳例)

(1)補助金受取時の仕訳
 借方:現金      ×××
 貸方:補助金収入   ×××

(2)圧縮損計上時の仕訳
 借方:固定資産圧縮損 ×××
 貸方:固定資産    ×××

圧縮後の資産は減額後の帳簿価額をもとに減価償却を行います。
圧縮損は損益計算書上、「特別損失」として表示します。
実務上の詳細な仕訳と税務申告方法については、

ヒューマントラスト税理士法人「固定資産圧縮損の基礎と仕訳・税務申告」
も参考になります。

税務処理上の注意点

  • 圧縮記帳は選択制(必須ではない)
  • 法人税申告書の別表16・別表17で税務調整が必要
  • 補助金交付日と資産取得日を明確に区分
  • 証憑(補助金交付決定通知・契約書など)を必ず保存

まとめ:固定資産圧縮損は“税務上の調整弁”

  • 固定資産圧縮損は補助金・保険金で取得した資産の圧縮処理
  • 損益計算書上は特別損失、税務上は損金算入可能
  • 短期的な節税効果あり、長期的には償却で相殺

圧縮損は「節税」ではなく「課税調整の仕組み」。会計と税務の両面から正しく理解し、適切に活用しましょう。

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