【注意喚起】ファクタリングで刑事告訴されるケースとは?違法業者の手口と安全な利用法を解説

ファクタリング 刑事告訴 2025

近年、中小企業や個人事業主の間で「ファクタリング(売掛金の早期資金化)」が急速に広がっています。
本来、ファクタリングは合法的な資金調達手段ですが、
一部の悪質業者による違法取引・高利貸しが横行しており、刑事告訴や摘発事例も増加しています。
まずは公的機関の注意喚起で仕組みとリスクを確認しておきましょう(ファクタリングの利用に関する注意喚起)。

この記事では、

  • ファクタリングの正しい仕組み
  • 違法業者が刑事告訴される理由
  • 実際の摘発事例と見抜き方
  • 被害に遭った際の対処法

を、法律の観点からわかりやすく解説します。

ファクタリングとは?基本の仕組みと合法的なサービスの範囲

ファクタリングの基本構造

ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権(請求書)をファクタリング会社に売却し、早期に現金を受け取る取引です。
つまり、「融資」ではなく「債権の売買」にあたります。

  • 売掛先(取引先)が支払う前に現金化できる
  • 担保や保証人が不要
  • 銀行融資よりもスピードが早い

銀行融資との違い

項目 ファクタリング 銀行融資
契約形態 債権の売買契約 貸付契約
必要担保 原則不要 必要な場合あり
入金スピード 最短即日〜2日 数週間〜1か月
法的根拠 民法上の債権譲渡 貸金業法・銀行法

ポイント:
合法なファクタリングは「債権譲渡契約」であり、「貸付行為」ではありません。
この線を越えて「実質的な融資」に該当すると、貸金業法違反(違法営業)となります。

ファクタリングが刑事告訴の対象になる理由

実態が“高金利の貸付”にあたるケース

形式上は「債権の売買」としていても、
実際には「売掛金を担保にお金を貸す」形になっている業者があります。

このような場合、実質的には融資=貸付行為であるため、

  • 貸金業法違反(無登録営業)
  • 出資法違反(高金利貸付)

に該当し、刑事告訴の対象になります。具体的な違法類型や回避策は、実務解説でも詳説されています(違法行為になる場合とその回避方法を解説)。

二重請求・不正な債権回収行為

悪質な業者の中には、
売掛先・利用者の双方に請求を行う「二重請求」や、
支払い遅延に対して脅迫的な取り立てを行うケースもあります。

これらは、刑法上の

  • 詐欺罪(刑法第246条)
  • 恐喝罪(刑法第249条)

に該当する可能性があり、実際に逮捕・告訴された例もあります。

無登録で貸金業的行為を行う業者

貸金業を行うには、金融庁または都道府県への登録(貸金業登録番号)が必要です。
登録なしで「事実上の貸付」を行うと、無登録営業(貸金業法第3条違反)で刑事罰の対象になります。

実際に摘発された事例(貸金業法違反・詐欺罪)

事例①:2社間ファクタリングを装った違法貸付事件(2022年)

業者が「売掛債権の買取」と称して中小企業に資金を渡し、実質的に高利貸付を行っていた。
手数料実質年率は200〜400%に上り、貸金業法・出資法違反で経営者が逮捕。

事例②:脅迫的な取り立てで恐喝罪に問われたケース

支払いが遅れた企業に対し、「取引先にバラす」「社長の自宅に行く」と脅迫。
債権回収会社を装っていたが、恐喝罪で刑事告訴された。

事例③:架空債権を使った詐欺事件

実在しない請求書を使ってファクタリングを装い、融資金を騙し取った。
詐欺罪として立件され、懲役刑が確定。

違法ファクタリング業者の典型的な手口

手口 内容
「即日入金」「審査なし」などの過剰広告 法外なスピードを強調して誘引
高額な手数料(実質年利100%超) 売掛金の大半を手数料として徴収
売掛先への無断請求 債権譲渡を装い、二重回収を行う
契約内容が不透明 契約書なし・所在地不明・説明不足
SNS・DM勧誘 匿名アカウントや広告で集客

注意:
「2社間ファクタリング」をうたいながら実態は“闇金”という業者が増えています。
見た目が合法でも、手数料率や契約構造で違法になるケースがあるため要注意です。
安全な利用法の要点は、実務者向けの解説でも図解されています(刑事告訴につながる典型事例と安全な利用法)。

刑事告訴された事例とその経緯

ケース1:2社間ファクタリングを装った高利貸付

表向きは「売掛債権譲渡契約」でしたが、
実際には利用者が売掛金を回収して業者に返済する形になっており、
融資構造(貸付)と認定。
結果、貸金業法違反・出資法違反で逮捕。

ケース2:詐欺的な契約で資金を奪取

契約書の名目を「コンサル契約」として資金を振り込み、
後日「債権譲渡が成立した」と主張して返済を迫るスキーム。
被害者が警察に相談し、詐欺罪で立件。

裁判での違法認定ポイント

  • 実質的に貸付(返済義務)になっている
  • 利用者が売掛金を回収して返済している
  • 債権の移転(譲渡通知)がされていない

これらの条件が揃うと、「売買契約」ではなく「融資(貸金)」と見なされます。

違法ファクタリングを見抜くチェックリスト

チェック項目 合法業者 違法業者の特徴
貸金業登録番号の有無 不要(売買契約)だが公的登記あり 無登録・不明
所在地・連絡先 明確・法人登記あり 架空住所・携帯番号のみ
契約書内容 詳細な手数料・譲渡条項あり 曖昧または口約束
手数料率 1〜15%程度 50%以上の高額手数料
取引方法 3社間・2社間どちらも明示 「即金」強調・審査なし
口コミ・評判 金融庁・中小企業庁監督下 SNS広告・匿名紹介

被害にあった場合の対応策と相談先

1. 証拠を保全

  • 契約書・請求書・メール・LINE履歴
  • 振込記録・請求内容・業者の連絡先

これらを削除せず保管しましょう。警察・弁護士が証拠として利用します。

2. 相談窓口

相談先 内容
警察(サイバー犯罪・生活経済課) 詐欺・恐喝・無登録営業の刑事告訴
消費生活センター(188) 被害相談・行政指導の依頼
弁護士(民事・刑事対応) 契約解除・返金請求・告訴手続き
日本貸金業協会・金融ADR制度 金融トラブルの無料相談窓口

SNSや匿名掲示板での相談は、二次被害(詐欺・悪用)のリスクがあるため避けましょう。

安全にファクタリングを利用するためのポイント

  • 登録・実績のある正規業者を利用
    中小企業庁や金融庁が把握する合法業者を選定。
  • 契約内容を必ず確認
    手数料率、支払期日、債権譲渡先などを明記。
  • 不明点を放置しない
    契約前に書面で質問・記録を残す。
  • ファクタリングを“緊急資金調達”の一手段として利用
    長期的な資金繰り改善には銀行融資や補助金の併用も検討。

まとめ:ファクタリングは合法でも、悪質業者は刑事告訴のリスクあり

  • 合法なファクタリング=債権売買契約
  • 違法ファクタリング=実質的な融資・高金利貸付
  • 違法業者は貸金業法・出資法・詐欺罪で刑事告訴される可能性あり
  • 利用者も共犯的立場に問われる場合があるため注意が必要

ファクタリングは本来、資金繰りを支援する健全なサービスです。
しかし、安易に「即日現金化」「審査なし」といった誘いに乗ると、
刑事リスク・多重債務・信用失墜を招くおそれがあります。

正しい知識を持ち、
登録済みの正規業者と透明な契約を結ぶことが、安全な資金調達の第一歩です。

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